第5中足骨基部骨折

第5中足骨基部骨折は、足部を捻挫した際に内反(内がえし)が強制されて発生します。日常よく遭遇する小児の代表的な骨折の一つです。時に疲労骨折として認められることもあります。
症状・診断
足部外側の痛みや腫れ、歩行障害です。診察で第5中足骨の根元に著明な圧痛を認めます。診断はレントゲン(前後像、斜位像、ストレスレントゲン像)で確定されます。特に受傷機転(ケガをした足部の状態)を再現するストレスレントゲン撮影を行わないと骨折が発見できないことが多々あります。
小児が足部を捻挫し足背外側部痛を訴えた際は、常に基部部骨折を念頭に置き、必ず
ストレスレントゲン撮影を行ってください。時に骨端線損傷や離開を認めることもあります。
治療
1)保存的治療(手術しない方法)が原則です。
軽度の症例では
ギプス包帯ギプスシーネ足底板などで経過観察します。
2)手術的治療は転位(ずれ)を認める症例に行われます。
骨接合術(皮膚を切って骨折部を展開しスクリューやピンのような器具で固定する手術)が検討されます。
なお、成人に関しては
おとなの第5中足骨骨折をご参照下さい。

 たはら整形外科