肋骨骨折


肋骨や肋軟骨の骨折は、外来で高頻度に遭遇する疾患です。

原因
・外傷(転倒や打撲)などによって起こる症例

・動作の繰り返しによって起こる症例(スポーツ活動、ゴルフやテニスなど)

・疲労骨折の症例(風邪や花粉症などによって長期間の咳込み)

・骨粗鬆症を有する高齢者では軽度の外傷で簡単に骨折されます。

症状
・持続する胸部痛です。痛みは咳や深呼吸、体動時、寝返りで増悪します。

・単なる打撲などの痛みは1週間程度で改善されます。

・2週間以上継続される痛みは、常に肋骨骨折や肋軟骨骨折を念頭に置いて下さい。

・稀に気胸や血胸のために呼吸困難を訴える症例があります。その際、胸部CT検査で確認されて下さい。


診断
・レントゲン検査が不可欠です。

・転位(ずれ)を認めない軽症例は、レントゲン撮影の条件によって、骨折が見逃されることがあります。初診時に骨折が判明されなくても、再診時のレントゲンで仮骨形成(新しい骨ができ始めている状態)が確認され確定診断されることがよくあります。

・したがって疼痛が継続すれば、2〜3週間後のレントゲン検査で骨折の有無を確認して下さい。

・また軟骨はレントゲンに写らないため、
軟骨骨折は超音波検査で診断して下さい。

・稀に肩甲骨骨折を併存する症例もありますの注意が必要です。


治療
1)保存的治療
・疼痛緩和や転位悪化予防のために
胸郭固定バストバンドの着用を行います。

・薬物療法として、疼痛緩和にアセトアミノフェン、炎症緩和に非ステロイド性抗炎症剤や外皮用薬を処方します。

・一般的に疼痛は2〜3週間で軽快します。骨癒合(骨がつく)には2〜3か月を要します。

2)手術的治療
・気胸や血胸を認めれば、胸腔内ドレナージ(空気の排気、血液の排液)が行われます。



 たはら整形外科