PIP関節脱臼骨折は、
PIP関節(
指先から数えて2番目の関節)が過伸展(無理に反らされた状態)や軽度屈曲(少し曲がった状態)で
長軸方向に外力が働いて発生
します。
背側脱臼骨折
と
掌側脱臼骨折
に分かれます。大半が背側脱臼骨折です。
症状・診断
第2関節の腫れ、内出血、痛み、運動障害を訴えます。診断はレントゲン検査です。正確な側面像の撮影が診断のポイントになります。
背側脱臼骨折
は中節骨全体が背側(上)に脱臼し、中節骨の掌側基部に
三角形の骨片
を認めます。逆に
掌側脱臼骨折
では中節骨全体が掌側(下)に脱臼し、
背側に骨片
を認めます。
治療
愛護的に徒手整復術(牽引などして元の状態に戻す手技)を行い、
アルミニウム副子固定
や
ギプスシーネ
で経過観察します。しかし整復が困難な症例、骨片が大きい症例は経皮的な
pinningによる整復術
や
骨接合術
を行います。なお固定期間は年齢や骨折のタイプ、固定方法によって症例ごとに判断されます。
たはら整形外科