頚肩腕症候群

 頸椎の構造
・頚椎は4〜6kgの頭(スイカ程度の重量)を支え、頚髄を保護し、頚部周囲の筋肉は下垂している腕を上方へ持ち上げる機能を担っています。

・頸椎の
姿勢が良い症例は効率よく頭を支えています。

・頸椎の
姿勢が悪い症例は効率よく頭を支えることが出来ません。

・そのため、首や肩、腕に負担が生じ易く様々な症状が現れます。

・頚椎の解剖学的特徴については、
頚椎の解剖の項を参照されて下さい。


 頸肩腕症候群
 ・頚肩腕症候群とは、首や肩、腕にかけての痛みや凝り、シビレなど様々な症状を訴える状態を言います。

・頸椎の姿勢の悪い方や頚部周辺の筋肉の発育が悪い方、なで肩の方、頚椎の変形(
頚椎症性変化)のある方、交通事故やスポーツ傷害などの外傷の既往がある方によく見受けられます。

症状
・首や肩、腕の痛みや凝り、シビレなど様々な症状を訴えます。長時間の同一姿勢で症状が増悪される傾向にあります。

・特徴的な症状はありません。個々の症例で異なる症状を訴えます。

診断
・レントゲン検査で姿勢が良い症例か姿勢が悪い症例かの判断が必要です。

・不良姿勢は症状が長引く傾向にあります。

・神経学的異常は認めません。

・頚肩腕症候群の中には、
胸郭出口症候群に起因すると考えられる症例も多く含んでいるように思われます。

・したがって、常に胸郭出口症候群を念頭に置き注意深い観察が必要です。


治療
・日常生活の注意点(作業中の首の姿勢など)を指導します。

・症状を緩和するために、
物理療法(頚椎牽引療法など)や頚部のストレッチングや筋力強化訓練などの運動療法を指示します。

・薬物療法として、
アセトアミノフェンや炎症緩和に非ステロイド性抗炎症剤や外皮用薬などを処方します。

・時にストレスによって症状が増悪される症例では
抗不安剤や抗うつ剤を検討します。

・頑固な疼痛を有する症例には、神経ブロック療法として
トリガーポイントブロックや星状神経節ブロック、肩甲上神経ブロックなどの神経ブロック療法を検討します。


 たはら整形外科